今月のお言葉 

  11月のお言葉

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 (ふう)(よう)因縁(いんねん)()る」(弘法大師空海 『般若心経秘鍵』)

解説


ふうよう因縁いんねんる」

各地から紅葉の話題が聞こえてきます。毎年毎年、よくぞ忘れずに・・・と思うほど美しい色づきを見せてくれます。

高野山では、僧侶を目指す専修学院の加行(けぎょう)もちょうど半ばを迎える頃でしょうか。

壇上伽藍(だんじょうがらん)から、お大師さまが今も瞑想していらっしゃる奥之院へお参りする道すがらに『蛇腹道(じゃばらみち)』があります。

諸堂をお参りしながらの往復10キロは、行も佳境に入り、心身ともになかなかのしんどさです。

黒衣如法衣(こくえにょほうえ)に下駄履きで合掌を崩さず、ひたすら真っすぐ脇目もふらずに列を組んで歩きますが、左右に紅葉を振り分けた蛇腹道の鮮やかさには、心に沁みる眼福をあずかります。

弘法大師の言葉に「風葉に因縁を知る」という言葉があります。

木の枝から木の葉が一枚ヒラヒラと落ちるのも、その日のその時間に落ちる因と縁があったからである。ということです。

そして因と縁の次には「果」が待っています。

紅葉が色づき、散っていくには因(原因)があり、それは葉を揺らす風であったり、気温であったり、その因が縁(めぐりあわせ)に出会って果(成果)が現れてきます。 

最近、90歳を越える檀家さんのお葬儀が続きました。

どなたも懸命に人生を歩まれ、よき方々と巡り合い、大往生を迎えられました。
老若男女に関わらず、「大往生」というお顔がおありです。

 この秋、美しい紅葉を愛でながら、「私も大自然の営みの中にあるのだなあ」と因縁果の法則を受け容れるとき、ふっと楽になるかもしれません。 合掌

 

 

 

 

 

 

 

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